anemone

ぼんやりしたり、うっかりしたり。

Sunoで遊ぼう

テクノロジーの進化は凄まじい。一年半前はAIの作画技術に関しては「シンギュラリティの壁はグリーンモンスターよりも高し」なんて言ってたのに、今や文章を入れるだけで、現実と見まごうばかりの動画ができてしまうという報道を見た。AIの力でバーニィ・フュークスに大谷翔平選手を描いてもらおうとして四苦八苦した日記がこちら

音楽も同じで、ヴォーカロイドが出だした頃は、そのぎこちなさに悶絶したものだが、今やこんな曲が欲しいなーっていう漠然としたリクエストで、AIがヴォーカル入りの曲を作ってしまう。最近遊んでいるのが、作曲歌唱AIのSuno  無料で毎日1分20秒くらいまでの長さの曲を10曲作り出せる。課金すると一曲まるまるできるのだろう。

やり方は3種類。何も指定せずに生成を指示すると、まったく勝手に曲を作り上げる。向こうのAIなので英語の歌詞。なかなか小洒落た曲を出してくる。2つ目は欲しい曲の内容やイメージをテキストにしたら、それに基づいて歌詞をAIがそれらしいのを書いて曲をつくる。そのリクエストを日本語で書いたら日本語歌詞になる。

3つ目は歌詞をこちらで用意して曲調を指定すれば、AIがメロディ作りオケ付けて歌ってくれるというパターン。コレが楽しい!なかなかこちらの思う通りに作ってくれない。まず漢字の音読み訓読みが苦手のようだ。藤浪晋太郎選手の応援ソング作ろ、オリンピックもあるし名前入れずに全てのアスリートに当てはまりそうなんにしよ、と思い作り始めたが、書いた覚えのない言葉を歌う。「んーきぃぃゆう」って何だ?よくみたら「一喜一憂」やソコは!ーは引っ張り棒じゃなくてイチ!あいつアホやから全部ひらがなで書いたほうが良いというアドバイスもいただいた。そして曲調の指定もなかなか難しい。音楽ジャンルよくわからんの。new wave-pop,space rock,post-hardcore 等々曲調の指定がバチっとできたら好みの曲ができあがるんだろうけれど。選択を間違えると歌詞を書いていてもインスト曲作ったりするし。J-POPも指定でき、YOASOBIみたいなのができあがる。藤浪ソングの場合、歌詞の内容が応援なもんでAIがそれを汲んで、ムカシのロボアニメの主題歌みたいなのを作ってくるためJapaneseとかは付けずに単純にpops upbeat に落ち着いた。細かい修正を繰り返してできた応援歌がこちら「For Victory」

( )つけるとコーラスにしてくれる。最後のを 君に捧げる→君に届け にしたいけれど、ソコだけ変更ってのができないのよねー 1分ちょいのなかでキレイにまとまってて気に入っております。モノによったら歌詞の途中でブツっと切れてしまうのや、妙に早口で歌詞が足りなくなりAIが勝手に出鱈目日本語で埋めていくってのもあった。一回生成を命じると2曲作りはるので、1日5回のチャレンジ。ちょっと切ない女性ボーカルの柔らかな曲も作りたかったので pops mellow female vocals と指定してできた曲がこちら「クミン」 加えて が上手に発音できてないな。ここもひらがなにすれば良かったか。歌詞のオリジナリティは出せたと思う。

歌詞を書きたい私のようなものには、実際に曲になってくれるのでありがたいソフト。これから日本人の利用が増えたらどんどん日本語も覚えていくだろう。作成ボタン押して曲が生まれるまで待つ間のワクワクがたまらない。でもやっぱり生成AIの悲しさ、なんかどっかで聞いたことのあるメロディだったりアレンジだったりの曲なのよね。「クミン」の場合、食べてますっていう歌詞部分から西野カナさんをAIは感じ取って寄せてきたか?なんかわからんけど凄いもん聴いた!みたいな、たとえば「風に吹かれて」とか「帰って来たヨッパライ」とか「ボヘミアンラプソディ」とか、これまでのポピュラーミュージックの概念になかったようなものは多分生み出せない。今後生成がどんどん洗練されていくとしても、AIがパッパカ作り出すもので満足していたら音楽は停滞していくのだろうな。