anemone

ぼんやりしたり、うっかりしたり。

Sleepless in Seattle

NHK-BSのワースポ×MLBが始まって、で寝る前にちょこっと見たりする日々。ほぅ、試合中の大谷翔平選手は曲がり角でターンしてすっかり大人の顔。番組で見たときはうっすら無精ヒゲっぽい感じで、そうきましたか。かたやシカゴ カブス鈴木誠也選手、入団会見の時にユニフォームの第1ボタン開けて中のネックレス見えてたりして、こういう感じだとMLB側も彼のイメージ扱いやすいかも。雰囲気明るいし、なんといっても名前が良い!SUZUKIは苗字としてもブランドとしても有名だし、そしてSeiya!アメリカの人も言いやすいし、何よりSee ya!を連想させるし。筒香選手も調子良さそうだし、今年も門外漢の私も楽しませてくれそうでうれしいな。そもそも試合数の多いチーム競技ってとこが、その日の結果が悪くても「次行こ、次!」って感じで気楽に見られていい。

までも、野球の試合をずっと見ていたいとは思えなくて、ワースポみたいなダイジェスト番組で見るだけで良いやと思ってしまうところがニワカでござる。だって実際の勝負の場面以外の部分が多すぎて、退屈してしまうんですもーん。野球というスポーツが特別好きというわけじゃなくて、日本人選手の活躍が見たいだけっていうミーハーですな。

この週末「めぐり逢えたら」を見た。何度目だろう。Sleepless in Seattle. もともと彼はシカゴに住んでいて、奥さんを亡くし生活を変えるためにシアトルに引っ越してくる。シカゴには彼女との思い出が沢山あるから、と。そこでその楽しい思い出の象徴として出てくるのが、リグレーフィールドにシカゴ カブスの試合を家族3人で見に行く姿なわけで。そしてアニーの手紙の「私はボルティモアオリオールズブルックス・ロビンソンのファンです」という記述に息子君は運命を感じる。29年前の映画。その頃はこんな風にアメリカ人の生活の大いなる楽しみとして野球は君臨していたんだなぁ。エンディングのその先、今度は3人でマリナーズの試合を見にいくのかもしれないなと思ったり。

今は野球人気は低迷してて、ワースポによるとMLB大谷翔平選手に野球人気復活の命運を託しているとのこと。荷が重いよねー。私のような門外漢が見ただけでも、MLBのベースボールって三振かホームランかって感じで、打者も投手もパワー凄いんだけれど単調な気がする。日本の野球スモールベースボールの方が戦術が試合内容を変化させて見てて面白いと思う。でまた中継の工夫も日本野球の方が一歩先行ってるような。塁審カメラ!あれ凄い。長く見てたら酔うけども。塁審にカメラつけるのではなくて、ドローンにつけて安定した視点で内野側から試合を見てみたいなぁ。

どうしたら野球人気がまた盛り上がるのだろう。野球の特性、投手と打者の勝負の結果がバチっと出るスポーツ、で流れが寸断される間が多いスポーツ。細かく細かく賭けの対象にしたらどうかな。打席一回ごとに結果を予想する。スマホ投票かなんかで。で予想が当たったらポイントがつく。そのポイント数で、球場でグッズに交換できたり、選手とツーショット写真撮れたりするようにする。これだと打った選手が塁上でガード外したりしている間に投票できて良いんじゃないかしらん。ダメかなぁ。

ナスタチウム讃歌

春の園芸シーズン到来!ベランダに鉢花を並べて楽しんでいるが、そろそろ春から夏にかけての花をどうするか考えないといけないな!

現状は、パンジーが、6号鉢×4、小プランター1、大鉢1、そしてチューリップ鉢1と、後は冬越えしたサフィニァ1、アブチロン(姫りんご)鉢1、ナスタチウム1鉢、ハイビスカス鉢1が今のところのラインナップ。 

これは昨年のアブチロンが茂って花を咲かせているところ。だいたいこんな感じが秋まで続く。時おり切り戻さないと茂りすぎて少しの風で鉢が倒れてしまう。

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4月から5月にかけてのいつかに、パンジーたちをペチュニアフクシアに更新していく。ベランダ園芸が趣味というと、自然を大切にするナチュラリストと思われることがあるけれど、そんな事はなく、反対に花々に対して非情な独裁者だ。夏の花々に植え替える時期になっても、パンジー達はだらんだらんと茎を伸ばしながら花をつけている。それを無惨にもムシムシムシッと切りとって根っこをモリッと抜き始末するのだから。狭いマンションのベランダにあれもこれもは置いておけない。抜いた後には紅白のフクシア、ピンクと白のフクシア、ピンクと薄紫のフクシア、あと薄紫のサフィニア、小輪多花のペチュニアあたりを植え替える予定。フクシアは毎年咲かせているが、今回は年越しできなかった。

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フクシアの花が1番好きだ。細い枝をどんどん伸ばし大きな蕾を沢山つけていく。自分の花の重みで枝がしなっていく風情も良い。しなった枝の先からまたさらに下がって花が咲く。サントリーの園芸種はエンジェルスイアリングという名前がついている。

年越しといえばナスタチウム!年を越させよう!という意識は無かったけれど、ずぅっと冬中花をつけ、知らんうちに春になりもう満開だ。偉いなぁ。

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黄花のナスタチウム、ベランダ園芸にピッタリと思っている。まず葉っぱや花が落ちない。枯れてもずっと本体にひっついている。つまり落葉や花がらで下のお宅のご迷惑にならない。そして花が枯れても花がらが茶色くなったりしない。黄色いまま、あるいは白っぽくなるだけで、手入れをする暇がなくてもそうそうは見苦しく無い。茎が伸びて少し垂れ下がる風情もよろしい。苗も安い。食べようと思えば食べられるし。はっきりした黄色の花と黄緑がかった薄めの葉の色の組み合わせも爽やかだ。ナスタチウムは濃いオレンジの花色もあるが、あの色はちょっと暑苦しいかもなー。ともあれ、もっともっと使われてもいい花種だと思う。推し!

 

大阪中之島美術館

1980年代からずっと作るぞ作るぞと言いながら、もう年号も2回変わってやっと今年、大阪市の近代美術館が出来上がった。大阪中之島美術館。バブル期、バブル崩壊、平成不況を乗り越えて、ようやっと。市民や地元画廊からの寄贈が収蔵品群の出発点、作る作る言っている間に長引く不況でサントリーミュージアム天保山が休館、そこで収集していたポスターコレクションもこちらで預かることになってより一層充実した。

朝イチに入場予約して行ったが盛況。しょっぱなの美術館たちあげの礎となった山本發次郎氏や高畠アートコレクション寄贈の作品群のコーナーは人で一杯なのでサクッと飛ばして、次の貸し出し回数の多い海外の有名どころを主に展示したコーナーから攻める。おぉー、これは良いモーリス・ルイスですね!この展覧会は何点か撮影可能なものがあり、このルイスのものも撮影可。題名は実にタイムリーにも「オミクロン」なり。f:id:cocoanuts:20220226195312j:image

対峙していると色の川のダイナミズムと流れの緊張で空間がぎゅっと中央に向かって収縮しているよう、目の端にくる絵の外側には膨大なエネルギーがまさに絵に注ぎ込まれんと集まってくるような。でかい画面は伊達じゃない。写真集では味わえない感覚。

同じ部屋にマーク・ロスコとステラ。ステラのブラックペインティングを生でじっくり見る。全然ぺったりしていないのね。筋ごとに色の濃淡があるように見えて、でも黒。その中でも明るいと感じられる細いラインを辿っていくべく視線を動かしていても、辿りきれずにふらふらとあちこちを彷徨い始めてしまう。ただただ黒のラインが画面を埋めているだけなのに、とんでもない奥行きの入り口を覗き込んでいるような不安定な心地がしてくる不思議。

その先のデザインのブロックが1番の目当て。家具やポスターが並ぶ。アアルトの家具はオリジナル。ここら辺のジェネリックがいっぱい出ている家具プロダクトもんのコレクションってどうなんだろうなぁ。リートフェルトのレッドアンドブルーチェアが何脚も。へー、最初は色ついてなかったのね。

壁にはグラフィック作品の名作がズラリ。視野にすんなり収まってくれる囲われた中に美しく配置された画像と文字。お洒落!素敵!9月に東京のたばこと塩の博物館で見た杉浦非水展で1番のお気に入りになった彼の三越百貨店ポスターと再会。いやもうこれ最高!ジャポニズムによって大きく開花したヨーロッパのポスター芸術が一周回って、この上なく上品で豪奢な姿で日本に里帰りした。

すっきりとした線の三越美人の顔を見ていて思い出したのが、ミッシェル・オスロ監督の「ディリリとパリの時間旅行」。大好きなアニメ映画。この映画の中に彼女が登場しても全く違和感ないと思う。

映画は、手足のバレエのような美しい所作と調和のとれた色彩、登場人物の立体表現を抑制しつつ全体の構図は奥行きを感じさせて、ペープサートの舞台を見ているような統一感があった。ベルエポックのパリで活躍した芸術家が沢山出てくる。みなよく特徴を掴んで似ている。サラ・ベルナールを描いたミュシャのポスターも街角に貼ってある。三越のポスターは三越で復刻してくれないかなぁ。額に入れて飾りたい。

さて展覧会のポスター部門には、カッサンドルの「ノルマンディー号」やみんな大好きサヴィニャック、もちろんロートレッククリムトや黒猫ちゃんや東京オリンピックもあり、ありがとうサントリーさん。

異色なのは近代と現代を扱う美術館なのにアルチンボルドの油彩を持ってること。もともと別の大阪市にあったワイン専門ミュージアムの持ち物だったが不況で閉館、こちらに流れ着いたとのこと。ルネサンス期の油彩がシレっと一番新しい時代のデザインを見せるコーナーに展示してあり全然違和感ないのもすごいなー。アルチンボルドの時間を超越するPOP凄い。

最後まで見てもう一度最初に戻り、音声ガイドを借りていたので該当作品を見る。貧乏性。音声ガイド借りなくても良かったな。 なかなか充実したお披露目展覧会でした!維新が政権を握る前にコレクションを充実させていたってのが鍵か。あと、不況で持ち堪えられなくなった他のミュージアムからの寄託。待てば海路の日和あり。

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帰る道すがら突飛なことを考える。オスロ監督に大谷翔平アニメを作ってもらいたいなー。皆よく知る芸術家たちを嫌味なく似せて魅力的に動かせるなら、大谷選手の求道的なところやcuteな部分をこぼさず抽象化してくれそう。マーベルコミックのヒーローのようだ!とか日本のアニメヒーロー!って言われるけれど、アメリカンコミックやジャパンアニメの表現では、彼の魅力は伝わらないと思うのよねー。MLBが作ったアニメCM酷かったもんなー。

何が面白いかって日本やアメリカの中でも野球好きの間では超有名人だけども、地球上で大多数を占める野球に興味ない人らには全く知られてないこと。体格が良く、あっさりした顔立ちの人の良さそうな東洋人の青年。ひょんなことから彼のことを誰も知らない地で窮地に陥った彼を助けてくれた市井の人々を(子どもを?魅力的な女性?魅力的な女性を孫に持つ老人?)、今度は彼が救うことに奮闘するわけですよ。狙ったところに豪速球を投げ込む能力、誰よりも遠いところに球をガンガン打ちこむ能力、驚愕のスピードを持つ脚力。そして問題が活躍によって解決した後、その顛末を日本やアメリカのメディアに話すことでお金が得られるのを教えることで、彼らの金銭的なピンチを救ってあげる。どうよ。いい感じじゃないですか。いかにも俺は野獣だぜやってやるぜなアメリカンヒーローではない、ヘロヘロっとした喋り方の気のいい青年が実は凄い能力を秘めた人。実写が1番だろうけど誰もが知るあのキングオブ棒読みは如何ともしがたいわけで。オスロ監督ならいい具合に生臭さを抜いて芸術性を加味してくれそうかなっていうのが感想かなと思います、なんつって。までも、28才のお顔の曲がり角でおっさん完成ですから、もうこの企画は遅いわなぁ。妄想でニマニマしながら帰る。

cuteなアスリートたち

いやぁ凄かったな、中国での羽生結弦選手人気!それも可愛い可愛いと仕草や見た目に注目が集まって。スケートの実力あってこその人気と言及されることが多かったけれど、でもま、彼に手足が長くて顔が小さいスタイルの良さと整った顔立ちがなかったら、こんなに一挙手一投足見つめられなかったろう。注視されたからこそ彼の礼節を重んじるところや細やかな気配りがメディアでもって拡散されたのだし。

中国も「cuteなアスリートを愛でる」楽しみを見つけてしまいましたね!羽生結弦選手とて人の子、ワタクシ勝手に主張しとります「28才からおっさん顔の法則」が適応されたとしたら、今後は今の様な可愛い軸で尊びたい向きからは見た目も自然とズレて行くのではないかなー。そもそも羽生結弦という存在に慣れている日本では、2年前にすでに可愛い!を排除した方向性のCMが作られているし。

「SEIMEI」は、あの当時の少年から青年へと成長した佇まいが力強さと儚さを醸し出し、オリエンタリズム溢れる音楽と衣装も相まって今後もずっと語り継がれるマスターピースになったと思う。もちろんスケーティング技術の素晴らしさは第一義として。

羽生結弦選手には、今のどこかジェンダーレスな魅力から発展した大人のヤンチャさあたりを表現していただけたらなと願うばかり。一応ワタクシ個人的なマスターピースは、男性的魅力溢れるフィリップ・キャンデロロ選手の「ダルタニアン」であります。当時彼は25才、現在の羽生選手よりも若いんですねー。

 

大谷翔平選手も「末っ子気質」とスタイルの良さと整った顔立ちを持った「cuteなアスリート」であることは間違いない。野球選手に対してそうしたcuteという評価軸を持っていなかったアメリカ野球界は、彼の魅力をどう伝えるか戸惑ったのではないかな。今まではワイルドであったりパワフルであったりセクシーであったりしかアスリートに対する外見の評価軸がないところに、突然のcute。無理やりワイルドさを強調しようとして、日本人からしたらなんでこの顔を選んだし?と思うビジュアル多かった。良いんですよ、もっとcuteなトコ素直にとりあげてもらって。MLB The Show 22のCMは、大谷選手のビジュアルに対してワイルドさを諦めた感じがして違和感なく見られる。

28才の曲がり角を着実に進行している彼は筋肉増強によってかなりスムーズにおじさんへと着地しそうな気がする。これからはパワーを感じさせつつどこか愛嬌のある大人の佇まいを魅力的に表現して欲しいものですわ。

MLBといえば、少年野球に対する見識やその理想の実現の為に個人の力で和歌山に野球場まで作ってしまおうとする筒香選手、素晴らしいと尊敬している。筒香選手は、元々cute系ではないしもう立派なおじさんですね。今シーズンの活躍を願って、ツツツギョーー!の元となったこの歌を聞いときましょうか。

  

 

追記

いやいやいや、cuteっていう評価軸を新たに認識したとて、ここまで振り切ることはなかろ?と思うのだ。

cuteと言うよりもkawaiiか。kawaiiは容量用法を守って適切に処方しましょう。オーバードースは命取りですよ。

 

オリンピックの顔と顔

冬季オリンピックが始まった。熱心に見るのは開会式。最初の、大人数で長い光る棒をゆっくり動かしてみせるパフォーマンス、素晴らしかったな。大きな会場に映える動きで見とれてしまった。そしてそして選手入場でのユニフォームチェックでもって私のオリンピック観戦はピーク。日本チームのユニフォーム、私は好き。エリ口からフードへとつながるラインが新しい。前は顔を深く覆い、後頭部との隙間がほとんどない形でカッコいいやないの。ただ、帽子の赤がくどいな、白にして欲しかったなー。カワイイ1番賞はメキシコ!もうあのガイコツ祭りの図案は反則よねー。頭に鳥の羽根飾りつけ綺麗な織物で腰を巻いた東チモール、被り物で言えばナイジェリアの、まるでナプキンをぐるぐるっと巻いたかのような緑のも可愛かった。クロアチアも渋い濃紺の上下に国旗の一部である赤白のチェッカー模様の帽子が効いてて素敵。専門家の評価が高かったカナダは私にはイマイチ。ぶくぶくを重ねてる上半身に比べて足元周りのボリュームが負けてて、なんかこう花道をダンダンいく綿入れの衣装を着た歌舞伎役者みたいだ。東京でも豪華な刺繍で話題になったカザフスタンは選手たちは普通な感じですな。サモアの彼は席に着いた時にはコートを着ててほしい。1番は英国チーム!オーセンティックで洒落てて!全員前をはだけて中の国旗模様のセーター見せて、帽子も国旗に合わせた色合いで、ステキステキ。

でまぁ競技の方はどうかというと、不本意な結果に終わる選手を見るのが辛くて、リアルタイムでは見られない。誰かがものすごくがっかりする場面を見たくない。でもって、不本意に終わった選手にまた追い討ちをかけるようなことを言う人もいるんだなぁ。

選手へのメイク批判 疑問の声 - Yahoo!ニュース

えー、何言ってんだか。お化粧したらイカンのか?こうこうこうだからお化粧してもいいんですよってくどくど説明しないとあかんのか?そらまぁ、いつだっけ?フローレンス・ジョイナーがバシッと化粧して長ーい爪でバトン持ってガシガシ走っているところ初めて見た時はビックリはしたけど、あれから何年たったと思っているんだ。まだそんなこと言うヒトがいるとは。お化粧したかったらしたらいいし、したく無かったらしなかったらいい。日焼け止めならいいのか?日焼け止めにも粉体入ってて肌色調節できるやつもあるぞ。アイメイクがダメなのか?マスカラでまつ毛伸ばしたらあかんの?透明マスカラってのもあるぞ。アイラインはダメなん?ナチュラルメイクならいいん?ナチュラルに見えるメイクってめっちゃ手間暇かかるんですけど?

思うに子どもの頃から知ってるので、女性になってくれるなと思うんでしょうね。もう立派な女性だよ!いつまでも純朴な存在でいてほしいという勝手な願望。

女性の場合化粧に顕著に現れるけど、男性の場合はどうだろう。そうそう、急に大谷翔平選手が、ユニフォームのボタンを少し開けてジャラッと金のネックレス付けだしたら?あるいはそのたくましい腕にタトゥーをモリモリ入れだしたら?どちらもメジャーリーガーでは珍しいことではないよね?田舎から出てきて純粋培養された礼儀正しい野球少年のイメージが台無し?夏のオリンピックでも、諸外国ではタトゥーを入れている選手は珍しい存在では無かった。コーチだって入れてたぞ。水泳選手も入れてて、この選手はオリンピックプールには入れても日本の市民プールには入れませんなーなんて思った。どうなんだろう、タトゥー入れてても日本代表選手に選ばれるんだろうか。成績が良かったら大丈夫なのかな。ここの模様はタトゥーじゃなくて生まれつきです!とかの証明書いったりして。

勝手にああだこうだ考えてるけど冬季オリンピックは始まったばかり。こんな時間だ、そろそろスポーツニュースでダイジェストでも見ましょうかね。

何度見ても感動してしまう、バンクーバーオリンピックでのk.d.ラング「ハレルヤ」。最高の一曲。

楽しくテレビが見たいのよ

年末年始はコロナ禍もあり、テレビばかり見てた。撮り溜めてる録画の整理もはかどった。テレビ番組について思っていることをあれこれと。

バラエティ番組をあまり見なくなった。以前「世界一受けたい授業」は毎回見ていたけれど、この頃は問題に対して必ず答えをボケる、あの茶番がどうにもこうにも耐えられない。そもそも、世界一に限らず、いろんなバラエティで質問に対してボケるアレ、要ります?てかその「質問」要ります?

お笑い系のバラエティは見ると不愉快になることがしばしばあったので、もともと敬遠している。立場の弱そうな芸人さんをいじめているとしか取れないようなシチュエーションでもって「これで笑え」と提示されてもなー。誰かを攻撃してそれを笑いに変える、という点ではやすしきよしの漫才も好きではなかったし。女性芸人に対する男性芸人のイジリ方も見ていて悲しくなる時もあった。話題のこの記事、そりゃぁやらされる方は辛いでしょう。見ているこちらも辛いのだから。

「“女のクソ仕事”が来ないようにしたい」『M-1』YouTube動画から異例のブレイク、Dr.ハインリッヒが語る“強烈”すぎた「トラウマ体験」 | 女芸人の今 | 文春オンライン

その点、やすよともこさんのMC番組は安心していられるので見る。「キメツケ!」や「いたって真剣です」ね。「いたって真剣です」にDr.ハインリッヒさん達に出てもらって話がきけないだろうかな。(「いたって真剣です」はお笑い芸人さん達が真剣に笑いについて話す番組)  やすともさんたちも若い頃はかなり体張った仕事多かったようだけども、大師匠の家系という要素があまりにも露骨な性的イジリから彼女達を守ったということはあったのではないかなと思うんだけれど、どうなんだろうか。

とりあえず、対象が男性であれ女性であれ、相手をいじめてそのリアクションで笑うっていうやり方は 見たくない。市井の人物を継続的に取り上げて不思議な行動を笑いのタネにするのも好きじゃない。そんなわけでだんだんとバラエティ番組を見なくなっていく。

番組を華やかにする要素以外にも女性をもっと上手く使って欲しいと思う。

テレビ番組に華を添える女性といえば、こないだ見た「タモリステーション」の天海祐希さん。「二刀流 」をキーワードに大谷翔平選手の活躍をまとめた番組に、ホントに華だけ添えてはった。なんか見ててカワイソになってしまった。なんでこの内容で私?って思ってはるやろな、とか勝手に心配した。感動部分担当ということなのか涙流してはったけど、このへんはさすが女優。この番組で天海祐希さんを起用する必然が全く感じられなかった。天海祐希の無駄遣い。

反対に、この人凄いなぁ!と感心したのが、昨年末放送された、ワースポXMLBスペシャル「全部見せます!激闘2021MLB」というNHKの番組での坂下千里子さん。大谷選手を中心に、MLBに在籍する日本人選手の2021年の活躍を総括する二時間番組で、彼女以外の出演者はワースポの司会&解説の山本さんと黒木さん、ゲストにレッドソックスの澤村選手だけ。坂下さん完璧アウェー。「大谷選手に夢中になった主婦代表」というポジショニングで話に参加するのだけれど、口の挟み具合のバランスが素晴らしかった。一歩下がったキャッキャ具合で、明るく番組を盛り立てる。そして、番組自体にも彼女を起用する必然のようなものを感じた。詳しくない彼女に説明する体でマニアックな情報を見ているコチラに聞かせてくれるのだ。また的確な「すごーい!」「カッコいい!」発言で、澤村投手の魅力をどんどん引き出していく。澤村投手のファンになってしまったよー。番組自体の構成としてちょっと残念だったのは、MLBのスーパープレイをもっともっと見たかったかな。地元高校生のインタビュー映像長いよ!

ついでにニワカ大谷ファンとして、年末にいくつかあった大谷特集番組の感想を。NHKスペシャル「メジャーリーガー大谷翔平」は二宮和也氏のナレーションが素晴らしかったな。少しのタメ、ささやくような声、からりとおおらかな口調、シーンに合わせての彼の語り口がぐっと内容を深いものにしていた。全体的に抑えたトーンのナレーションと無理やり盛り上がることを拒否するかの様なミニマルで荘厳なBGMが、画面に映る活躍と熱狂がどんなにとんでもない事だったのかを実感させた。この2021年の分と過去の同シリーズを再構成して倍のボリュームにしたものを年末に放送したが、その時のナレーションは別の人がやっており残念だった。

別のプログラムで全HR全三振をズラッと並べたのもあったが、んー、NHKの解説の人って打った瞬間「うーーーん、はーーー、すぅごいですねー……」みたいな沈んだ口調で、なんか盛り下がるのよねー。ここは現地アメリカの放送を使ったBS-TBSの同趣向の番組の方が見てて楽しかったな。「ヒャッハーー!」でも正直、前後の状況抜きでホームランばっかり三振ばっかり並べられてもね。飽きるし一つ一つ意義のようなものも違うだろうし。ここは時系列で活躍を見たかった。

2018年2019年と年末にNHKがやっていた「証言ドキュメント大谷翔平」というシリーズが好きだった。時系列で活躍を追い、その時々の関係者インタビューや現地報道などを絡めて、ご本人や取り巻く社会の変化を全体的に見せてくれるいい番組だった。今年こそ凄い番組になるぞと期待していたが無かった!「NHKスペシャル大谷翔平」の再構成番組の中でちょこっとトラウトのインタビュー使ったり、オオタニインパクトという二刀流がアメリカに与えた影響を中心に描いた別プログラムにしてしまった。がっかりー!オオタニインパクトも、デートしてお姉さんや高校生へのインタビュー、長い!そういう情緒的なのは要らんぞ、もっと客観的な、例えばアメリカでの野球不人気を示し、それがオオタニインパクトによってどれだけ変化したのかなどを見せてほしかったなー。

良かったのがテレビ東京の松坂革命X大谷革命。松坂選手の引退と大谷選手の覚醒とをうまく絡ませながら見せてくれた。ビジュアルもカッコよかった。アメリカでの取材内容もしっかりしてて良かったな。 ま、そんな感じですー

 

 

 

 

美術館展のアドニス 本屋のアドニス

GQの表紙を大谷翔平選手が飾るということで、netに画像が出ている。わぁ随分丸い顔ですね。シーズン中はあまり節制しない、オフに体を絞るってどこかで読んだが、とすると、早い時期に撮影を行なっていたのか。

この人まだ顔が定まっていない。27歳が少年とおじさんの分かれ目と思っている。丁度境目の彼は、時と場合によって随分と若く見えたり、反対におっちゃんに見えたりする。28、29になったら顔が定まって後はもうずっとおっちゃん。今回はぷくっとした幼い顔に写っている。ベビーフェイスに盛り上がった筋肉、ファッション素人から見たら不思議に思うコーディネートも相まって、なんかこう、単純に格好いいわーって言えない自分がいる。なんだろう、このモヤモヤ。

その雑誌の記事に、往年の名選手が大谷選手の肉体を見て「彼はアドニスだ」と言ったとあるそうな。アドニス!美の女神の愛人である美少年。筋肉を見て言うならヘラクレスなどの名前が出てもおかしくないところが、アドニスとは。

見たぞ最近、アドニス。土曜日に行ったメトロポリタン美術館展で。ティツィアーノの描くヴィーナスとアドニス。行かないでとアドニスに絡みつく裸体の美の女神。アドニスはヴィーナスの不安な予感通りこの後イノシシに突かれて命を落としてしまうのだ。小さな頭部と逞しさを感じる二の腕のアドニス。なるほどプロポーションは大谷選手と同じだ。

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ん?違うぞ、この絵じゃない。表紙の大谷選手から連想したのは、カラヴァッジョの楽師たちの絵だ。この展覧会のメインビジュアル。バンドマン達の絵だからマッチョな肉体ではないけれど、カラヴァッジョ独特の滑らかで湿気を感じさせる皮膚の下の筋肉。女性とも男性とも取れるふっくりした顔の少年は、軽く口を開けてこちらを物憂げに見ている。

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失礼を承知で言うと、スポーツニュースなどで見る大谷選手からセクシーさを感じたことがない。そういったものは多分、遊び慣れた風情やコミュニケーションにおける不遜とも言える余裕などからくるもので、野球道の求道者のような今の彼のあり様からは遠い。ならばなぜこの少し淫靡にもとれるカラバッジョの絵を連想したかと言うと、対象者に対するこちら側のヨコシマな視線の温度が同じくらいなのだろうと思う。こういうのが好きなんでしょう?と突きつけられてタジタジする居心地の悪さ。

山田五郎氏によるカラヴァッジョ講座にここいらのことが詳しい。動画のなかにこの奏楽者たちの絵も登場する。美少年センサー発動!ってのが笑えていいですよねー。

 

大谷選手は、野球の人気回復に尽力したい、との事。怪我さえなければ昨年以上の活躍をあげるでしょう、期待しています。

メトロポリタン美術館展は、評判に違わぬ充実した内容で見応えがあった。西洋美術の有名どころが万遍なく来た感じ。いやー、やっぱベラスケス上手いわー!私の1番はベラスケスの男の肖像。あと、ゴヤもマネもいい、男の子の肖像画を並べたコーナーが良かったなー。そこら辺は↓がきっちり書かれていてお借りする。

日本初公開の絵画も!メトロポリタン美術館のコレクションに見る500年の西洋絵画史 | [楽活]rakukatsu - 日々楽シイ生活ヲ

大阪展は明日まで、それから東京へ。見るべし!見るべし!大谷選手も野球以外の人生も豊かにしていただけたらと願うので、是非!