阪堺電車に乗って旧浜寺公園駅舎を見てきた。阪堺電車に乗るのは大学生の頃以来。バイトで町工場にてボタンの足をハンダでつけていた。大阪に残る唯一の路面電車。一日券を購入して、まず最初の目的は「かん袋 堺の老舗の和菓子店」の氷くるみ餅。ダブル。美味しいのよ、これが！大好き！くるみ餅をかき氷のジャンルに入れるのはかん袋さんとしては不本意かもしれないが、私は氷くるみ餅はかき氷界のクイーンだと思っている。この写真だけは2018年に撮影したものだが、イイのである、何も変わっちゃいないんだから。
前に伺った時は暑い季節の土曜日だったので行列ができていたが、今日は11時でも少し肌寒いくらいの気温、お客さんもおつかいものを求める人がポツポツ来はるくらい。一応例の木札は頂いたがほどなく氷くるみ餅登場。やっぱり美味しいわー、ウグイス色の餡は滑らかお餅もほど良き弾力、もっと氷が多くてもイイなぁ。ごちそうさま、さぁまたチン電に乗って行きましょう、終着駅まで。
阪堺電車上町線終点の浜寺公園駅。降りてすぐ左方面に目的の南海浜寺公園駅旧駅舎がある。南海本線の交差工事のため曳屋で位置をずらし、現在は喫茶室とギャラリーになっている。
日本最古の私鉄駅。設計は辰野片岡建築事務所。辰野金吾が東京駅を手がける前にこちらを設計したとのこと。
徳利型の柱は鹿鳴館の2階バルコニーのものと似ているそうな。向かって左の喫茶室はあまり見るべきものはない。右側のギャラリーは暖炉などあり高い天井と相まって、往年の面影を感じることができる。
南海の新しい高架駅が完成した折には、この旧駅舎がまた元の場所に戻され，駅の新しい玄関口として再び機能するそうだ。都心のオフィスビルなどでよくやる方法だな。新しい駅ができたらまた来たい。せっかく来たのだから、向かいの浜寺公園へ行く。ちょうど薔薇の季節。広いバラ園がある。
薔薇の花、一つでも大きく花びらの数も多くボリュームたっぷり。それが盛り上がるように咲いている。片っ端から香りを嗅いでいくが、香りのある品種は少ない。このセントオブヨコハマは、セントって銘打つくらいあって、グリーン系ローズでスッキリした良い香りがした。
赤い一重のこちらはドルトムント。なんかそういうサッカーチームあったよね。
品種に個人名がついているものが多い。プリンセスミチコとかプリンセスオブウェールズとか。
薔薇の花って、屋外が似合う。威圧感ハンパない。ひと枝に４つくらい蕾がついてそれらがぐわっと一斉に咲いて空間を制圧する。部屋の中に飾るとしたらそれ相応の広さが部屋に必要だろう。王侯貴族、ブルジョワジーに似合う花だ。堪能した。そろそろ戻りましょう。バラ園の向こうには、夜景が人気の堺臨海工業地帯の建物が見える。
帰りの阪堺電車は連結車両だった。おー、こういった車両に乗るのは初めてだ。
終点天王寺駅前駅。こないだ高さ日本一の座を明け渡した阿倍野ハルカスの足元に、昔ながらの路面電車の駅がある。これぞ大阪。
帰りに途中下車して、遅い昼ご飯に「ちくま」で蕎麦をズルズルしようかと思っていたが、どうにもくるみ餅ダブルで胸がやけている。どうしたんだ私。♩もう若くないさと君に言い訳したね〜 次からはシングルにするべきかしら。キューズモールのフードコートを冷やかすもお腹減らず。阿倍野近鉄デパ地下にて晩御飯調達し御堂筋線に乗り粛々と帰宅。浜寺公園、藤浪選手も小学生の頃絶対来たよね、校外学習で。今日も小学生の列が引率されて歩いていた。天気良く青い空は高くバラも豪華に咲き、そして古い駅舎は大事に残されて出番を待っている。良い一日でした。
