anemone

ぼんやりしたり、うっかりしたり。

矯正はじめ

顎がずれている。ずっとコンプレックスだった。基本、前歯部開咬であり、その状態でなんとか咀嚼するために下顎が右にずれた状態になった。歯のサイドどうしで擦りちぎる感じね。当然顔が歪んでいる。ともさかりえさんのお口の中はどうなっているんだろうか。以前ライブハウスの店長に「ある一方向から見たら美人」と言われたが、んー、それは褒め言葉なんだかどうだか。多分、右頬を下にして寝る癖があることと、ごくごく小さい頃母親に「右と左、同じ回数だけ噛むのよ」と言われ、それ以来なにかを口に入れる度に「右で3回左で3回」と頭でカウントしながら咀嚼、そのうち「右」がマイブームになり明確にえこひいきするようになり「右で5回左で2回」てなことをしているヘンコな子供時代を過ごしたことによるのではないかと思っている。ぱっと見デコボコしているわけではないし、口が小さいものだから、口の中が大変なことになっている状況に家族のものが誰も気づいていなかった。学校の検診でも虫歯にはチェックが入ったが咬合にはなにも言及されなかった。中学だったか高校だったか、ある日の晩御飯時「私は顎が斜めになってるからなー」とぽそりと言ったら皆が驚き、実際にほらと歯を剥いて見せたら慌てふためいた。これはイカン、矯正せねば!となり、急遽歯医者に連れて行かれ歯型を取られて検討の結果「こうなっててはもう無理!」と通告を受けた。ああー。

息子たちも遺伝でしょう、それぞれ小児歯科にて将来の歯並びがエライことになるといわれ(長男上下八重歯、次男出っ歯&前が開く)小児矯正を受けさせた。彼らの父親も小学生の頃矯正してたっていうしなぁ。で、今回は私。いつも行く歯医者さんで、この異常な噛み合わせのために上の歯で下の歯茎を噛んでいる、下の歯茎が常に白く変色している状態は良くない、悪くするとガン化する可能性もあり、歯列矯正して当たらないようにした方が良い、といわれた。えー、でも若い頃無理だと言われて諦めたんだけれど。このままでは将来必要になっても入れ歯が作れないとも言われ、あれから40年経ち技術も進んでいるだろうからと、紹介された矯正歯科に行き相談したら、ごく普通にさくさく矯正を始めることに。あれれれれ?不可能じゃないの?そうならもっと若い時にやっておきたかったなー。そうしたら「ある一方向からのみ」じゃなく、全方位で美人になれたかもしれんのにー。ということで齢五十を半ば過ぎて矯正を始めることとなった。

本日は検査の日、歯の全体の型取りを上下各2回ずつ、前歯の噛み合わせのピンポイント型取り、現在の噛み合わせ時の隙ぐあいの型取り、矯正終了時の目標噛み合わせ位置にした場合の現在の隙具合の型取り、耳に支持棒を突っ込んで金属製の器具を組み合わせ頭蓋と顎の位置計測、頬をびろーんとのばして歯の撮影をあっちからこっちから。口腔内に鏡を差し入れ(痛たたた、鏡大き過ぎ、四角いエッジで唇のはたが切れそうなり)歯の裏側の写真をこれまたあちこちから撮影。顔全体の写真を座って各方向から撮影、いやーん、もう少しちゃんとした服きてきたらよかったわー、そしてレントゲンにてこれまた今の噛み合わせでいろんな方向から、終了時の予想噛み合わせ位置でもっていろんな方向からレントゲンにて撮影、途中で撮影してくれてた女性が、しまったしまった、とちょっと慌てる。なんでしょかと思っていたら、やおら防護服を着せられる。えー、かなりの枚数レントゲン撮影してしまったしー。もう繁殖の可能性はゼロだけど、でも被曝は嫌よー。のこり数枚レントゲン撮影して終了。本日のお会計54000円なり。次週歯磨き指導、その二週間後、診断・装着と続く。早ければ一年半、長ければ3年以上は不快感と戦わないといけない日々が始まる。還暦同窓会には矯正装置を外して参加したいもの。虫歯にならないように頑張らんとね。ものぐさな私にメンテ上手に出来るかどうか、勝負の分かれ目はそこかなー。