anemone

ぼんやりしたり、うっかりしたり。

警備ユニット獅子奮迅

マーダーボットシリーズ初の長編を読了。相変わらず「弊機」は強い強い。何度か死にかけるが、修理されたり再起動したりでまたトラブルに飛び込んでいく。

でもま、ちょっと長いよね。3分の2くらいのボリュームがよかったな。次から次へと問題が発生、窮地に追い込まれては反撃するのも、度重なるとこちらがなんだかマヒしてくる。人間世界にもだんだんと順応していっており、その分前作でこのシリーズを特徴づけてた弊機の戸惑いだったり違和感を吐露するモノローグは減っていく。代わりに対処すべき敵へのアタックのバリエーションが増える。肉弾戦だけでなく実体を伴わない形式での戦いも。肉弾戦で一編、システム内の戦いで一編と違う話にしても良かったのでは。

それにしても!初めてですよ、一人称で顛末を語る主人公が「ネタバレ注意」って言うの。直接読者に向かって話しかける主人公!ゴダールの「勝手にしやがれ」の趣向ですか?

シリーズ次の一作は、本作よりも短いようだ。藤浪選手の次の所属先が決まる前に、こっちも早く読んでしまおう。