anemone

ぼんやりしたり、うっかりしたり。

実験の時

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イチローさんに、何か言葉をかけてもらえたでしょうか。

昨日リンクしたシアトルタイムス紙のスポーツ記事についてもう一度。そもそも招待選手である彼について、こんなに詳しい試合内容とこれまでのデータ等の紹介記事が出たことが凄いなと思ったのだけれど、どうなんだろう。あの試合だけ見ればFujinamiってどんなスットコドッコイやねんという話だけれど、いやいやいや、彼がパワーのある速球が投げられること、高校卒業時はプロスペクトNo.1だったこと、しかし近年コントロールに苦しむようになったこと、改善に向けてピッチングラボのアドバイスを受け努力していることを紹介している。そして試合での彼を見た監督は、彼が期待していたほどゾーンを見つけられなかったのは明らかだが、彼はこれからもそれに取り組み、努力を続けるだろう、球速は良かったしスプリットも良かった、とおっしゃり、But so far, I liked what I’ve seen from Fuji. と結んでいる。翻訳アプリ越しに私は、今日の試合はガッカリだったけど、マリナーズは彼の問題を把握しているし、今シーズンの彼に期待を寄せているよ!と読んだ。

そしてこの記事の紹介記事や部分を使って作った記事が日本メディアから出た。

ダン・ウィルソン監督が「もちろん、私たちが望んでいるほどストライクを投げられなかった」と、コメントしたことを紹介。「彼の場合、ボールがどこに行くのかわからないのだ。制球の問題というより、ストライクが入らないのだ。(制球難は)NPBに所属していた2017年シーズンから始まり、米国に渡ってからも改善されなかった。2023年シーズンの初球ストライク率はわずか52%だった」と厳しかった。

この括弧の付け方と文の作り方、これはただ単に記者が拙いだけなのか、それとも意図して、厳しいコメントを監督さんが出したように読者に受け取らせようとしたのか。監督さんI liked what I’ve seen from Fuji.って言ってはりますやん、それは書かないのね。シアトルタイムスの記事は“辟易”って見出しに書いてまとめるような内容でしょうか。あの記事が出なければ、シアトルの人らには藤浪選手はずっとスットコドッコイのままですからね?最後にはFujinamiって気のいいヤツだし意欲的だし投手陣の中で人気モンになってるよって書いてくれている。

中日スポーツはTV解説者の藤浪評を中心に記事を作っているが、そのうちの一部分にシアトルタイムスの記事の「マリナーズ首脳陣は制球改善に向け,ツーシームの握りと投球フォームに修正を加えるように提言し、藤浪も取り組んでいる」あたりを使っている。地元紙辟易?中日スポーツはそうは思っていないみたいね。

試合を中継した米放送局MLB・TVのゲーリー・ヒル解説者は、新戦力の豪腕を擁護した。「藤浪はいま、特にツーシームの改善に取り組んでいるそうだ。きょうも直球より微妙に動く球の方が多い。念頭に置いといてほしいのは、オープン戦のこの時期は、どういう球が通用するかなどを見る『実験』でもある点だ。だから、ときには与四球や被弾などの結果よりも、球そのものを探ることが重要になる」

今日は青柳投手と小笠原投手も、打たれたり四球出したりとシンドい登板だったよう。でも上の中日スポーツで紹介されている解説者さんの、オープン戦のこの時期は『実験』であり、与四球や被弾などの結果より、球そのものを探ることが重要になるという言葉を読むと、なるほど、新しくメジャーに挑戦しているお二人には必要なことなんだな、そしてその実験結果から的確に改善点や自らの強みを見出すことが大事なんだなと改めて思い知らされる。今の段階でメジャーで通用するだとかしないだとかの話をし出すのはおかしいぞ、と。菊池投手も今日の登板で全ての球種を試すことができたと話してはったし、今は実験の時。

しかし藤浪選手はオフの課題として、なるべく投げる時は考えないでよいように、その前段階で自然な動きを体に染み込ませる、に取り組んでいたと思うんですが、いきなりツーシームの握りを変えたり投球メカニックに細かな修正を加えたりと、考えないで投げるってとこからはちょっと方向性が違う取り組みを今はしてはるのではないかな。手塚さんと取り組んできたことが、うまく現在のマリナーズからの提言に融合できたらいいですねー。