anemone

ぼんやりしたり、うっかりしたり。

DEME

磯崎新さんが亡くなった。惜しまれて数々の有名建築が紹介されるだろう。安らかにお眠りください。私が訪れたところも見ることができるかな。ここにも行ってみたい。

1番印象に残っている磯崎新氏の仕事は今は無い。エキスポ70お祭り広場の大屋根だ。雨から大衆を守ってくれる大きな大きな空間に架かる屋根。今でも、たとえば大阪駅の大屋根見るとエキスポ70を連想してしまう。当時の技術としては画期的なことだったのだろうが、中学生にとってはその頃のテクノロジーの進化に対する過剰な期待から、あって当然、雨でも休憩できる大きな場所があって便利ねーくらいの意識だった。私は岡本太郎は人物も作品も苦手なので、太陽の塔?こーんなブサイクなのの為に大屋根に大きな穴開けてもったいないなぁ、コレない方が格好いいのにーと思っていた。しかし残ったのは大屋根に至る通路だった太陽の塔で、大屋根は一部分だけ残して撤去されてしまった。

そしてお祭り広場といえば、移動型巨大PAロボのデメとデク。磯崎新氏のデザイン。

地元なので何度も万博会場には行ったが、残念ながら「動くデメ・デク」に遭遇することはできなかった。いつも大屋根の下で「あ、置いてあるなぁ」的にどてっと存在するだけで。ロボットなんだから派手に動き回って欲しいものだと無い物ねだりしていた。展示してある新しいテクノロジーではなく、実際に働いている新しいテクノロジーを体感したかったのよね。あれ1回動かすのに現在のお金でいくらくらいかかったんだろうかな。

尊敬するあにきさんが書かれた、PAに注目してのロックコンサートの変遷についての文章

なるほどなー、エキスポ70のアメリカ館ロシア館の払い下げPAから日本のロックコンサートは始まったんだ。そして日本は大空間の音を司るPAという初めての概念をロボットDEMEとして具現化した。どれだけロボット好きな国なんだ。だけどそれらも太陽神の足元でちょこまか動く僕なわけで、うーむ、やっぱり土着的な造形強し。残るはずだわね、太陽の塔