仕事で靴を扱っている。足指の先端から靴つま先までの空洞部分を「捨て寸」と呼ぶ。デザインと足爪の保護の両面から大事な部分であり、甲の幅が広い人が幅に合わせて大きめのサイズをチョイスした結果、捨て寸に足がずって入ってしまい指を痛めもっと大きなサイズを買ってますます指が当たるという無限ループに陥る原因になったりするところ。「捨て寸」という言葉を聞き慣れているので、昨今世間を騒がせる「ステマ」という言葉を聞くと「捨て間」と脳内で漢字を当ててしまう。或いは「捨て魔」「捨て馬」。言葉を聞いた時に広がるイメージは、家と家の間の狭ーいスキマだったり、荒野を行く肋骨が浮き出た放浪馬だったり、他人の物までどんどん燃えないゴミに出してしまう困った人だったり。
そっか、ステマって「サクラ商売」のことね。ステルスマーケティング？クチコミサイトで跋扈してモンダイになっている。@cosmeを良く見るので、前々から「このクチコミはサクラかどうか」は気になっている。クチコミ数がヒトケタで全部同じメーカー・ブランドの絶賛コメント、という分かりやすい「サクラ」もいるけれど、この頃はもっと高度になっている。以前、私がしたクチコミをコピーして自分のモノとしてクチコミしている人を発見した。20代で登録していた人だが、私の「年配肌にも云々」のような年齢にそぐわない内容のクチコミでも平気のようだった。クチコミの登録時期を調べると、数日の内にかなりの数のクチコミを登録している。あぁなるほど、或る程度しっかり書かれたクチコミをコピーして集めクチコミ数を増やし、自分がサクラだと気付かれないようにしているんだな、と悟った。そうなってくると、もう「クチコミ数の多さ」だけではサクラかどうか見分けられない。やっかいなコトになってきたものだ。
ホットペッパービューティの「クチコミ」は、実際にホットペッパーを通じて予約をし、カットやらパーマやらをして貰った人にだけメール経由でクチコミするURLが伝えられる。これなら「美容院に行ってもいないサクラ」の入る余地はかなり少なくなる。上手なシステムだと思う。
ま、もともと私が@cosmeにクチコミをするようになったのは、友人が始めた香水輸入の仕事になにかプラスになればと思ったのが始まりだから、これも「ステマ」の一種なのかな？ 彼が手がけるブランドは@cosmeではまだ登録がほとんど無いと言っていいような状態、あっても「日本では手に入らない」というクチコミだったりしたので、なんとかその状況を変えたかった。友人は、扱う香水が一般的なものよりもハイブランドなため、@cosmeにおける知名度や評判には興味がないとのことだった。までもねー、私のような小市民は、やはり「どんな感じかな？」と@cosme見てしまうのですよー。で、クチコミ無かったらんんんんんーと思ってしまうのですよー。で、ぽちぽちとクチコミを始めたが、勿論自分が使っている化粧品や香水の感想を普通に書いた。友人の扱っているトワレについても購入したものに関しては、その商品の登録がなければ新しく登録してクチコミした。やっているうちに面白くなって今でも時々クチコミする。友人の扱う香水については、私が買える小容量サイズの輸入が無くなってしまったため、もうずいぶんクチコミ出来ないでいる。まぁクチコミに嘘を書いたことはないので、ステマ遣いではないと思うんだけど。
こういう個人blogで「これ買ったけど、良かったよ！」と書くと、「ステマかっ！」と疑われるようになるのだろうなぁ。じゃぁ疑われてみよう。
最近買って良かったものはコレ！「あくとりさん」！
http://www.terna.jp/?pid=36696435
ステンレスのあく取り用のお玉なのだが、普通あくとりって網でしょう？これはスリットになっている。網だとすぐにアクやら油やらで網が詰まってしまい、水分が抜けずにアクがすくえなくなってしまう。しかし奥さん、この「あくとりさん」だとホンマにアクだけお玉の中に残るわけです。いっつもアク取るときは一二度あく取り網使ったあとサジなげてお玉でスープをがんがんすくいながらあく取りしてたけれど、コレ買ってからはすっす取れるしスープは減らないしで、あく取りが楽しくて楽しくて。先日の牛すじ煮込みも、食べたいから作るというよりも「あくとりさん」で思う存分アク取りたいが為にそのメニューにしたってとこあるし。難点は二つ、まず値段が高い。清水の舞台から飛び降りた。そりゃ大げさ。普通のあく取りの倍くらいか。でも使う度に「これ上手くできてるなー」と幾度となく感心出来ることを考えると高すぎるとは思わないな。頑丈に出来ているし。多分私の方が先に使いものにならなくなるだろう。二つ目はその頑丈さ故、柄がお玉部分に比べて重いところ。浅いお椀使ってアクを取るとお椀ではあくとりさんを支えておれない。ぱったり柄の部分のほうに倒れてしまう。まぁでも大きめのボウルを使えばいいことなので、使い勝手の良さに比べたらなんてことない。どうです？買いたくなりましたか？や、ホントに良いんですって！
